2023/10/07 23:07

今日は西日暮里の教室と新百合ヶ丘の大学附属の教室でのオーボエレッスンでした。


オーボエは超ムズイ楽器で超苦労します。
他の楽器では直ぐ出来る事でもオーボエでは何か月も何年もかかります。
他の楽器の方からのプレッシャーの影響もあり、オーボエさんは凄く神経質になってしまいます。
ちょっと音程がズレただけで悩んだり落ち込んだり、
綺麗な音で吹けているのに、自分は汚い音だと思い込んでいたり、
皆さん決まって「下手ですみません、、、」
「今音程外れましたよね、、、すみません」
「汚い音ですよね、、、すみません、、、」
とかマイナスな発言ばかり、、、
それらに気を取られていてオーボエを吹いているときの顔が硬直していて、楽しそうではないんです。
一番多い発言は、「音がビリビリして、、、音が汚いです、、、」
これが一番多いですね。
実は このビリビリ感がオーボエには凄く大事なのです。
特に吹奏楽においては超大事。
吹奏楽は基本大音量ですから、周りの楽器さん達も大きな音で吹く場合が多いです。
特にオーボエの真後ろにはサックス軍団さんがいたりします。クラも大人数。
こんなんにオーボエは音量では絶対に敵いません、、、無理。
しかも音量で勝負してしまうと本当に音が汚く品が無くなります。
オーボエって大音量の中にいる時、自分の音が聴こえないですよね、、、
そんなもんです。その時に頑張って大きな音で吹いてはいけません。
小さな音で十分です。実は客席ではオーボエの音はきちんと聴こえています。
でも自分には聴こえない、、、
そう!先ほどの「ビリビリ」が大事、を思い出してください。
そのビリビリを大音量の中で感じるんです。
ビリビリが頭に響いてきますから、
そのビリビリの感じを良く感じると、
自分が今どのくらいの音量で吹いているか、自分の音程感がどうなのか、
が分かるようになってきます。
慣れ、経験が必要ですが、
そうすると、サックス軍団やクラ軍団に音量で勝負しなくても済みます。
オーボエの音は自分には聴こえなくても、客席に結構聴こえています。
自分の「ビリビリ」振動を良く感じて、

オーボエの美しい音色で勝負しましょう!!

コツは ただ楽器にリードに息を入れるのではなく
美しく、優しく、暖かい息、で
オーボエにしか出せない音色で、お客様を感動させましょう!!

あと上手な人の演奏や他の楽器の上手な人の演奏を沢山聴きましょうね。
歌も聴くと良いです。バッハ、モーツアルトなど。

そんな私は最近 坂本九 ちゃんにハマっています。

九ちゃんって音楽、和声コード、歌詞によって歌声を上手に変化させてるんです。
声色も凄く変化させていて、
あとテンポの微妙なズレと楽しんでるんです。わざとズラせています。
オーボエの神様、ハインツ・ホリガーもそうなんです。
神の領域に入れるようになると、ワザと音程を、テンポ、リズムを周りの楽器演奏よりも遅らせたり早めたり、出来るようになるんです。

松田聖子ちゃんも そういうの上手ですね。
ホリガーと九ちゃん聖子ちゃん、
共通しています。

みなさん オーボエは他の楽器みたいにはいかないもんなので、
自分なりの音色づくりをしていきましょう。

良い連休をお過ごしください。

あっ!!
余談ですが、
明日日曜日は YouTubeでオーボエ国際コンクールの本選が生中継されますね!
私も若い頃受けて テープ審査を通過し、世界中のめっちゃうまい人と 音楽で勝負しましたが、撃沈でした、、、
でもモーリス・ブルグ(先日亡くなってしまいました、、、)やシェレンベルガーさん等 超一流オーボエ吹きさんに自分の演奏を聴いてもらえ、好評も直接聞けて、
とても良い思い出です。

モーリス・ブルグに
「お前の演奏、ビブラートはオーボエではない!!変だ!ははは、サックスみたいだな!!」
と言われました、、、
でも幸せでした。
(*^。^*)