2023/07/06 13:52
キアルジ2+のチューブを使用したオーボエ完成リードをアップデートしました。
以前はキアルジのチューブは苦手で製作するのに時間がかかっていましたが、結構練習してコンスタントに製作できるようになりました。
チューブとはリードの下の部分(コルクがついている部分)です。メーカーにより設計が様々で、完成リードにして吹いてみると結構吹き心地、音程感が変わってきます。
海外の方はチューブをstaple ステイプル と呼んでいますね。
キアルジのチューブは大人気でリードを製作した経験がある方や、リード職人さん、プレイヤー、沢山の方が使用しています。
キアルジ2番というチューブもありますが、設計はリゴティと同じと聞いています。
しかし製作して比べてみると 色々違います。
リゴティの方がより直線的な音色感で音が良く飛ぶ感覚に対して、キアルジは円やか柔らかな音色感に感じます。
キアルジ2+は2番よりも少し内径が大きいので息が入りやすく、響きも豊かです。
キアルジ2+の内径を当ショップで人気のリードで比べてみると、
一番大きいのがピゾニー、次にキアルジ2+、そしてギュルチオd11
ピゾニー>キアルジ2+>ギュルチオd11となります。
チューブの内径が大きいほど高音域が安定していきます。高いA(ラ)よりも上音域が安定し、音程も高めになり、ロングトーンもやりやすくなります。オーボエは円錐形をしていますから高音域、特に第2オクターブキーを使う音域は音程が低めになり悩んでる方も多いです。
私もその一人ですが、その悩みの場合はチューブの内径が大きい「ピゾニー」を使うと良いです。しかし中音域C、下のGが低めになりますので、ご自身でコントロールが より必要です。
逆にギュルチオd11に関しては内径が小さく高音域が低めになり、中音域C 下のG は安定しやすいです。
キアルジ2+は、ピゾニーとギュルチオd11の中間的な感じで、高音域はピゾニーほどではないですが やや安定しやすく、中音域C、下のGも安定しやすいです。中間的ですね。ですので音程の自由さがありますので、演奏中に自分が欲しい音程のところに細かく反応してくれる感じがします。
長くなりましたが、ピゾニーとギュルチオの中間的な、しかも柔らかな音色感、透明感がある音色感、音程の自由さ、がある完成リードだと思います。
人気で、只今在庫が合計2本しかございません。もしカートにご希望の吹奏感が無い場合は、在庫のあるリードで決済、ご購入頂きましてから備考欄やメールのやり取りでご希望の吹奏感をお知らせください。対応いたします。
例、軽い吹奏感のリード→普通、 軽い吹奏感→息の抵抗感をきつめ(重ため)
など変更に応じます。
キアルジ2+チューブを発注中ですが、なかなか入ってきません。
入荷し次第、在庫に追加します。2週間ほどかと思います。